後遺障害6級とは?上肢・下肢の著しい機能喪失や両側障害の認定基準と慰謝料を弁護士が解説
交通事故によって手足の機能を大きく失い、生活の自立が難しくなった場合、後遺障害6級が検討されます。
6級は四肢の主要関節に重大な障害が残るケースで、片側の用廃または両側の高度障害が中心です。
本記事では、6級の認定基準、医学的検査、慰謝料・逸失利益の目安、異議申立てや弁護士の支援内容を詳しく解説します。
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後遺障害6級が認定される代表的な症状
6級は、身体の主要な機能が「著しく制限」され、社会生活に明確な支障を及ぼす状態です。
代表的な症状は以下の通りです。
- 片腕または片脚が関節強直で、ほとんど動かない
- 両肘・両膝など、複数の関節に重度拘縮がある
- 神経損傷による麻痺で手足の動作が不能
- 上肢の巧緻動作(握る・持つ)がほぼ不可能
- 筋萎縮と筋力低下が進行し、装具・杖が常時必要
6級は「単一関節」ではなく、複数部位や主要関節の広範な障害で認定されます。
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可動域・機能障害による6級の基準
後遺障害6級は、主要関節の可動域が「10分の1以下」または用廃に近い状態が目安です。
ゴニオメーターによる測定が行われ、具体的数値が診断書に記載されます。
| 部位 | 正常可動域 | 6級該当目安 |
|---|---|---|
| 肩関節 | 180° | 20°以下 |
| 肘関節 | 145° | 15°以下 |
| 膝関節 | 135° | 15°以下 |
| 股関節 | 125° | 15°以下 |
完全強直や著しい筋力喪失も同等に扱われます。単なる痛みや軽い制限では6級は認められません。
7級・5級との違い
6級は7級よりも広範で重度な障害を前提とします。違いを下表に整理します。
| 等級 | 障害の範囲 | 代表的な症例 | 労働能力喪失率 |
|---|---|---|---|
| 5級 | 一側上肢または下肢のほぼ用廃 | 関節固定・切断に近い状態 | 79% |
| 6級 | 主要関節の著しい可動域制限(複数部位) | 両膝拘縮・片腕強直など | 67% |
| 7級 | 一側の高度機能障害 | 巧緻動作不能・支具使用レベル | 56% |
6級は片側の用廃または両側障害を含み、生活自立度の低下が顕著です。
認定時に重視される検査項目
認定では、関節可動域・筋力・神経・装具依存度の4点が特に重視されます。
- 関節可動域:10度単位で正確に測定(繰り返し実施)
- 筋力:徒手筋力テスト(MMT)と周径差の測定
- 神経機能:反射・知覚・運動神経検査の実施
- 装具:常時使用の有無、歩行・作業補助の必要性
整形外科専門医による測定データとリハビリ記録を一貫して提出すると信頼性が高まります。
後遺障害6級の慰謝料と逸失利益の目安
後遺障害6級に認定された場合の慰謝料・賠償金の目安は以下の通りです。
| 基準 | 慰謝料額(目安) |
|---|---|
| 自賠責基準 | 約512万円 |
| 任意保険基準 | 約600〜850万円 |
| 弁護士基準 | 約1200万円前後 |
労働能力喪失率67%で、職種により逸失利益は大きく変動します。
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異議申立てと等級引き上げの要点
初回で7級や8級とされた場合でも、可動域・筋力の再測定で6級に上がるケースがあります。
異議申立て時は以下の資料を整備します。
- 関節角度測定表(3回以上の平均値)
- MMT結果・周径差記録
- MRI・CT画像で器質的損傷を示す資料
- 主治医の意見書(因果関係と改善見込み)
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弁護士に依頼するメリット
6級は医証の取り扱いが複雑で、記載不備によって等級が下がることがあります。
弁護士は診断書内容を精査し、検査や記載依頼の方針を医師と調整します。
- 医証・画像資料の整理と検証
- 申請・異議申立ての書類作成支援
- 慰謝料・逸失利益の弁護士基準算定
- 訴訟対応・併合計算のフォロー
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まとめ

後遺障害6級は、上肢または下肢に著しい可動域制限・麻痺・強直などが残る重度の等級です。
正確な測定データと診断書内容を整えることが、適正な認定と賠償を受けるための第一歩です。
大栄橋法律事務所では、検査データの整理、異議申立て、示談交渉までを総合的にサポートしています。







